海外では薬剤師の資格を活かせるのか

日本で薬剤師の免許を取得後に海外の病院や調剤薬局で就職することはできるでしょうか。

国ごとに資格を得る必要がある

薬剤師が扱う薬物などについてはそれぞれの国が定めた薬事法に基づいた取り決めの下、管理されていなければいけません。

つまり日本の薬事法に基づいた知識や技術を習得した薬剤師は海外で就職することはできません。

海外で薬剤師として就職するためには現地の大学機関に入学し、一から薬学課程を修了しなければなりません。

日本で一度薬剤師免許を取得していれば、薬剤師国家試験のレベルは大きくは異ならないので薬学の知識についてさほど問題は無いでしょう。

専門用語を一から習得できるか

問題となるのが言語の壁です。

日常会話はもちろん薬学に関する専門的な外国語を覚えなくてはいけませんし、それらの専門用語を素早く聞き取り、理解して、対応しなければいけません。

海外で薬剤師として活躍するためには超えなければいけない壁はいくつもあるのです。

しかし、海外では薬剤師の職業としてステータスは高く、公務員と並んで信頼性のある職業に選ばれ、年収も日本に比べると高い国もあります。

そのため、海外で薬剤師として活躍を目指す日本の薬剤師もおられます。

緩和措置のある国も

本来は現地の大学機関で薬学課程を修了しなければいけないところを、カナダなどでは一定の講習と試験を受けて合格することで、現地の薬剤師資格を同時に取得することができます

このような緩和処置は世界でも広がっているので、一度現地の学校法人等に問い合わせ見るといいでしょう。

国境を越えた薬剤師の活躍が今後も期待されることでしょう。

海外と日本では薬事法が違うのか

身体に直接使うものだから

私たちが普段何気なく服用している風邪薬などの医薬品や石鹸やシャンプー、化粧品などは「薬事法」という法律の下に管理されていることを知っていましたか。

私たち人間が衛生上問題なく使用できるように、日本における薬事法では細かい規則を設けて厳しい管理下で扱うことを法律で取り決めているのです。

人間の健康を増進し、病気からの回復などを担う医薬品や直接皮膚と接触する石鹸や化粧品などの安全衛生を司る法律なので厳しいのは仕方がありません。

国際的な統一基準がない

ところが、薬事法は日本以外の諸外国にも存在するのですが、国際的に統一されてはおらず、各国での取り決めに準じているのです。

例えば、新薬が開発され、その臨床結果から人体にも問題なく、有効な薬用を発揮すると分かったとしても薬事法に基づいて、関連行政の審査を受けて、承認許可され、その他にも様々な手続きを踏まなければ、病院やドラッグストアで扱うことはできません。

しかし、例えばこの新薬が市場に出るまでのプロセスが海外の薬事法の場合はもっと短縮される場合があります。

ドラッグ・ラグという障壁

「海外の病院でなければ手術することができない」という理由で難病を抱えた子供が飛行機に乗って飛び立っていくシーンを見たことはありませんか。

それと同じような事が薬事法の世界で起こっており、海外では既に有効性が認められ、病気の治療に使われているにも関わらず、日本では使用許可が下りていないというケースがあります。

これは「ドラッグ・ラグ」と呼ばれ、今なお日本と海外の薬事法の格差が生む障壁となっているのです。

原因としては日本の薬事法に基づく審査や開発の工程に時間が掛かりすぎているためですが、それが安全の証(あかし)であるという意見もあります。

いずれにしてもこのような格差が一刻も解消されるような国際レベルの改革が望まれます。

一緒にとっておきたい主な資格

薬剤師国家試験に見事合格し、晴れて薬剤師になったあなたには薬剤師の資格と一緒に取得することをお勧めする資格を紹介します。

専門分野に特化

薬剤師の資格には特定の専門分野に特化した薬剤師であることを認められた認定薬剤師専門薬剤師という資格があります。

これには特定分野の薬剤業務に一定期間従事した経歴があり、かつ特定分野に関する研修や研究会に参加し、指定された試験に合格することで資格が得られます。

スキルアップ・キャリアアップに有効

具体的にはがん薬物療法の専門とするがん薬物療法認定薬剤師やがん専門薬剤師、感染防止を専門とする感染制御認定薬剤師や感染制御専門薬剤師、精神科医療で扱う薬物を専門とする精神科薬物療法認定薬剤師や精神科専門薬剤師などがあります。

これらの専門分野に特化した薬剤師の資格はスキルアップやキャリアアップには有効な資格であるため、薬剤師として就職する前から積極的に情報を収集して計画的に就職活動をしている学生もたくさんいます。

チーム医療のメンバーとして必要

その他にも薬剤師の資格を取得していることでチーム医療の一員として活躍することができる栄養サポート専門薬剤師という資格があります。

これは近年医療現場で重要視されているNST(栄養サポートチーム)という栄養療法で患者の栄養管理を医師や看護師、栄養士などの専門スタッフでチームを形成して対応する手法です。

薬剤師にもこのNSTの専門療法士の資格があり、薬学の分野からの様々な提案が求められます。

民間資格もいろいろ

又、最近では薬学分野に関する様々な民間資格も登場しており、健康維持や予防医学のアドバイスを実施するヘルスケアアドバイザーという資格は日本チェーンドラッグストア協会が認定を行っています。

これら以外にも薬剤師が持っていると有利になる資格はたくさんありますので、自分が活躍するフィールドに合わせた有用な資格取得を目指してみましょう。

何歳まで薬剤師は目指す事ができるのか

薬剤師を目指すことについて、年齢的な制限はありません。

つまり極論を言えば60代、70代でも薬剤師の資格取得を目指すことはできるのです。

但し、薬剤師になるためには毎年実施される薬剤師国家試験を受験し、合格しなければいけません。

そして、この薬剤師国家試験に合格するためにもちろん猛勉強する必要があるのですが、受験資格を満たさなければ受験することすらできないので注意しましょう。

資格試験のための受験資格?

基本的な薬剤師国家試験の受験資格は大学機関において6年制の薬学の課程を修了し、卒業または卒業見込みであることが条件になります。

2005年までは薬学部4年制を修了した者に受験資格が与えられていましたが、法改正により2006年以降は6年制に移行されました。

つまり、全く薬学の学部を卒業していない者が薬剤師を目指すのであれば、まず薬学部のある大学に入学し、最低でも6年間の課程を修了しなければいけません。

ハードルはかなり高い

薬剤師の資格取得には年齢制限は無いと言いましたが、現実問題として様々な障害が考えられます。

まず薬学部を6年間通い続けるには時間とお金が必要になります。

例えば、社会人になってから職場を退職し、薬剤師への転職を目指して大学に入学した場合、授業料はもちろん一人暮らしをしているのであれば、生活費も稼がなければいけません。

昼間は大学で講義や実習を重ね、夜や休日にはアルバイトをするという生活を6年間続けて、卒業してはじめて薬剤師国家試験の受験資格を取得することができるのです

前例はあるが簡単にはいかない

事実、一度全く違う業界に就職したものの薬剤師になる夢を追いかけて、薬学の大学に入学し、見事薬剤師への転職を実現した人は存在します。

但し、最低でも6年間大学に通う必要があるため、既に結婚をして、家庭を持っている人には厳しい条件かもしれません。

薬剤師は中途採用はあるのか

経験が多いほうが重宝される

日本の古い考え方では転職にはドロップアウトをした人間というイメージがありますが、現代では違います。

特に医療業界や薬学業界では事実、転職は活発に行われており、転職の回数が一種のステータスになっていたりします。

これは医療業界や薬学業界では知識よりも経験が物を言うからです。

もちろん転職にもさまざまな理由があるので一概には言えませんが、経験を積んだ人間の方が高く評価される傾向にあるのです。

転職の理由第1位

薬剤師の方で転職を考える理由の最も多い理由が収入に関するものです。

薬剤師のよくあるケースが初任給としては満足のいく給料だったが、その後の昇給は実に緩やかで伸び悩みをするケースです。

就職した当時は独身で稼いだお金は自分が好き勝手に使うことができましたが、結婚をして、家庭を持つとそういう訳にはいきません。

住居の購入や子供の教育資金などお金が掛かる事がたくさんあります。

そのため、収入アップを目的に転職を考える薬剤師の方は実はたくさんおられます。

強気の売り手市場

薬局や病院、ドラッグストア側も経験を積んだ中堅薬剤師を中途採用で積極的に募集しているところは多く、まだまだ薬剤師は売り手市場と言えます。

実際、薬剤師専門の転職支援サイトでは自分のキャリアに見合った転職先を探すためにさまざまなサービスを利用することができます。

まず豊富な求人情報を詳細条件で絞り込むことができる求人検索画面があり、転職支援サイトをWebから無料会員登録することで薬学業界に明るい専門スタッフからのアドバイスを受けることもできます。

もちろん現在の職場に転職活動をしていることを知られないために募集先との連絡調整を代行してくれるところもあります。

キャリアアップするために必須

薬剤師専門の転職支援サイトを利用して、収入アップやキャリアアップを実際に成功している薬剤師の方はどんどん増えています。

もし自分の収入に満足が出来ないとか、今の職場ではキャリアアップが出来ないと悩んでいるのであれば、ぜひ転職支援サイトを利用してみましょう。

薬剤師のボーナスの相場

薬剤師の平均的なボーナスの相場はおよそ60~150万円と言われています。

倍以上の幅があるのは、薬剤師と言っても就職先の業種や環境的な違いによって支給額にそれほどの差があるのです。

就職先によって差は大きい

薬剤師の就職先として上位に挙がるのが調剤薬局やドラッグストア、病院や診療所、製薬会社です。

薬剤師は大体どこに就職をしても最初の年収は400万円程度ですが、その後勤続年数を重ね、役職が上がってくると650~850万円ぐらいになります。

但し、年収の中には通常ボーナスを含ますが、ボーナスというのは必ず支給されるものではありません。

いつでもどこでも支給されるとは限らない

勤務先の業績が上がり、利益を従業員に還元するという仕組みであるため、業績が悪く、赤字続きであればボーナスが支給されないこともあり得ます。

従って、平均的なボーナス支給額とは言いますが潤沢に支給されている人もいれば、全く支給されない人もいるということを忘れていけません。

しかし、薬剤師は病院や調剤薬局のような比較的安定している勤務先が多いため、余程のことが無い限り、倒産の憂き目に逢ったりはしないと思います。

ボーナス100万円以上も

ボーナス支給額が多いのは都心部などの大規模病院に勤務する薬剤師で100万円を超えることは珍しくありません。

又、製薬会社に勤務する営業職や創薬担当の薬剤師も民間企業であるため、成果主義の場合が多いですがしっかりと業績を上げることでこちらも100万以上のボーナスが支給されることがあります。

但し、勤務先が地方の場合はボーナスの支給額が下がってきます。やはり需要と供給のバランスがあるのは、経済の常識なのです。

ボーナスをたくさん欲しいのであれば業績が伸びている民間企業やチェーンストアなどで業績を上げるか、大規模総合病院で勤続年数を重ね、キャリアアップを図るなどの道があります。

薬剤師として、業績のよい業種や企業への転職をすることも視野に入れるとよいでしょう。

薬剤師として開業する時の注意点

薬剤師として独立開業することはひとつの夢の形であり、誰でも一度は夢見るものです。

自分の城とも言うべき薬局を構え、自分のやりたい経営方針で経営を進めていくことができるので、これ以上に無いやりがいを感じることができるでしょう。

しかし、独立開業と一言で言ってもやらなければならない事はたくさんあり、生半可な気持ちでは達成することは難しいでしょう。

そこで薬剤師が独立開業する時に注意しなければいけない点をいくつか紹介します。

人脈があるか

まずこれまで雇われ薬剤師として日々業務に追われてきた方が現状の待遇に不満を持ち、独立開業を目指すとします。

さてまず何をしなければいけないか、そこから始まると思います。

そんな時に相談することができる友人や知り合いなどの人脈がある程度築かれていないとはじめの一歩すら踏み出すことができません。

コミュニケーション力

薬学の業界である程度の人脈を築いていこうと思うのなら、コミュニケーション能力は必須でしょう。

ひとつの事業を立ち上げていく時に自分ひとりの力ではどうすることもできません。

多くの人から話を聞き、そして理解をした上で相談をして、ひとつひとつ解決していくという手順を踏んでいかなければ達成することはできません。

人脈、そしてコミュニケーション能力は独立開業するためには欠かせないものだということを知っておきましょう。

自分の使命を忘れない

さらに独立開業をただの金儲けの手段として考えているのであれば、おそらく失敗するでしょう。

根本にあるのは薬剤師としての使命であり、人のために労働を提供するという基本原理を忘れてはいけません。

必ずしも独立開業だけが選択肢ではありません。薬剤師の資格を生かして転職するという道もあります。

自分にとってどんな方向性がよいか、よく考えて決めることをお勧めします。

薬剤師は将来独立できるの?

薬剤師国家試験に合格し、薬剤師免許を取得すれば次の目標は就職です。

就職先は多い

薬剤師の就職先で4割を占めるのが調剤薬局やフランチャイズの薬局です。

次に病院や診療所などの薬事スタッフ、製薬会社でのMRや営業職、保健所といった順になります。

多くの薬剤師が働いている調剤薬局などでは初任給はそれなりに高いのですが、その後の昇給は緩やかで勤続年数の割には年収が低いと不満を持つ薬剤師の方はたくさんおられます。

経営者になったほうが年収は上がる

そこで薬剤師の資格を生かして転職するのも一つの道ですが、それとは別に、独立をして経営者として薬剤師の仕事を続けようと考える人が増えています。

独立開業し、自分の薬局を持つことができれば、年収は格段に上がります。

病院や診療所の近くに薬局を構えれば、医師からの処方箋を受け取ることが出来て、継続的な収入を得ることが出来ます。

年収をさらに上げたい場合は一軒目で確実に黒字を出し、2軒目3軒目と範囲を広げていきます。

立地条件や病院との密接度などにも左右されますが、あまり波の無い一定した収入が得られるでしょう。

準備は周到に

しかし、最近ではドラッグストアのチェーン店でも調剤薬局を兼ねている場合があるので情勢をよく判断してから、決断しましょう。

独立開業するとなれば、先立つものがたくさんありますし、さまざまな手続きが必要になってきます。

近年では薬剤師の独立開業をサポートするサービスに特化したポータルサイトも登場しており、既に独立開業した薬剤師の成功談や失敗談や独立開業までのフローや必要書類等を確認することができます。

まずは自分で何が必要なのか、どのくらいの費用が必要なのかを下調べしておくといいでしょう。

薬剤師試験に向けて勉強を始める期間

薬剤師国家試験の対策を何時ごろから始めるべきでしょうか。

一般的には早ければ早いに越した事は無いのですが、あまりにも早目から始めてしまうと緊張感に欠けてしまい、あまり効率の良い勉強ができない場合もあります。

自分の傾向パターンを知る

高校入試や大学入試などをこれまで経験してきた人であれば、自分がコツコツと時間を掛けて勉強していくタイプか、試験直前からスパートを掛ける短期決戦タイプなのかが何となく分かっていると思います。

周囲の友人から薬剤師国家試験に関するいろいろな情報を聞くと思いますが、基本は自分の勉強タイプに合わせればいいでしょう。

学年末が近づくと卒業論文の発表という一大イベントも重なるため、薬剤師国家試験対策の勉強時間が十分に取れない期間も出てきます。

しかし、卒業論文の発表は大体1月には終わっていますので、そこから本格的に勉強を始める人が多いようです。

プレッシャーを感じるのが普通

平均的に8時間以上は毎日勉強する日々を過ごしている人もいれば、国家試験直前には3時間程度の軽く流す程度で調整する人もいます。

一年に一回の国家試験なので、これで落ちたらまた来年まで待たなければいけないというプレッシャーと戦いながら勉強するのはかなり精神的にもハードです。

定期的に実施される模試の結果が芳しくなければ、不安が勉強に手がつけられなくなる人もいますが、薬剤師国家試験を受験した人たちはみんなそのようなプレッシャーを感じながら勉強してきたのです。

本番で楽しめるくらいになろう

結論として国家試験対策の勉強を始める時期は一般的には早めがいいですが、中だるみしない工夫が大切です。

プロと呼ばれる人たちは練習で泣くほど頑張って、本番は笑いながら楽しむそうです。

薬剤師試験対策で効率のいい勉強法

薬剤師になるためには必須

薬剤師国家試験は厚生労働省が薬剤師法に基づき、原則として年1回実施している国家試験です。

薬剤師国家試験は毎年3月上旬ごろに全国の試験地で開催され、この試験に合格することで薬剤師免許を取得することができます。

薬剤師国家試験の試験内容は全問マークシートの筆記試験方式であり、合格率は毎年70%以上でしたが薬学部4年制課程と6年制課程の移行時期であった第95回と第96回では50%前後に落ち込んでいます。

現在では完全に6年制課程に移行しており、合格率も90%前後に上昇しています。

過去問をひたすら解く

薬剤師国家試験対策として効率の良い勉強方ははっきり言って人それぞれです。

これまでの学生人生の中で自分がしっくりきている勉強方法を煮詰めていった方がいいでしょう。

ハウツー本に惑わされて、いろいろ試しているうちに勉強時間が無くなってしまっては元も子ありません。

但し、薬剤師国家試験対策として必ずやっておいた方がよい勉強方法としてひとつ挙げるとしたら、それは過去問題をひたすら解くことです。

代表的な過去問題集と言えば青本ですが、別段これに拘らず自分がフィーリングで分かりやすいと感じた過去問題集の方が良いです。

繰り返すことで力が付く

大体5~10年分ぐらいの過去問題をひたすら解いていくのですが、最初の段階では全く分からない問題もあると思いますが、それはそのままでとにかく1年分を終わらせます。

そして、今度は分からなかった問題を解説等を見ながら理解する。

次に間違った問題を何故間違ったのかを理解し、自分の言葉で説明できるぐらいに理解する。

そして、もう一度その年度の過去問題を最初から解いてみるという勉強をひたすら繰り返します。

もちろん、苦手な科目からしっかりと教科書を読み返しながら勉強していくという勉強方法も有効かもしれませんが時間が掛かってしまいます。

短時間で成果を挙げたいのであれば、この方法がお勧めです。